新しい「領解文」

 ご門主は、1月16日、御正忌報恩講法要ご満座に続いて御影堂で「ご消息」を発布され、み教えの肝要が広く、また次の世代に伝わることを願われて、新しい「領解文」(浄土真宗のみ教え)を示されました。

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 本年三月には、「親鸞聖人御誕生850年・立教開宗800年慶讃法要」という記念すべきご勝縁をお迎えいたします。このたびの慶讃法要は、親鸞聖人の立教開宗のご恩に深く感謝し、同じお念仏の道を歩む者同士が、あらためて同信の喜びを分かち合うためのご法要です。また、これを機縁として、特に若い人やこれまで仏教や浄土真宗に親しみのなかった人など、一人でも多くの方々に浄土真宗とご縁を結んでいただきたいと思います。

 伝道教団を標榜する私たちにとって、真実信心を正しく、わかりやすく伝えることが大切であることは申すまでもありませんが、そのためには時代状況や人々の意識に応じた伝道方法を工夫し、伝わるものにしていかなければなりません。このような願いをこめ、令和3年・2021年の立教開宗記念法要において、親鸞聖人の生き方に学び、次の世代の方々にご法義がわかりやすく伝わるよう、その肝要を「浄土真宗のみ教え」として示し、ともに唱和していただきたい旨を申し述べました。

 浄土真宗では蓮如上人の時代から、自身のご法義の受けとめを表出するために「領解文」が用いられてきました。そこには「信心正因・称名報恩」などご法義の肝要が、当時の一般の人々にも理解できるよう簡潔に、また平易な言葉で記されており、領解出言の果たす役割は、今日でも決して小さくありません。

 しかしながら、時代の推移とともに、「領解文」の理解における平易さという面が、徐々に希薄になってきたことも否めません。したがって、これから先、この「領解文」の精神をu6日、御正忌報恩講法要ご満座に続いて御影堂で「ご消息」を発布され、み教えの肝要が広く、また次の世代に伝わることを願われて、新しい「領解文」(浄土真宗のみ教え)を示されました。

 

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 本年三月には、「親鸞聖人御誕生850年・立教開宗800年慶讃法要」という記念すべきご勝縁をお迎えいたします。このたびの慶讃法要は、親鸞聖人の立教開宗のご恩に深く感謝し、同じお念仏の道を歩む者同士が、あらためて同信の喜びを分かち合うためのご法要です。また、これを機縁として、特に若い人やこれまで仏教や浄土真宗に親しみのなかった人など、一人でも多くの方々に浄土真宗とご縁を結んでいただきたいと思います。

 

 伝道教団を標榜する私たちにとって、真実信心を正しく、わかりやすく伝えることが大切であることは申すまでもありませんが、そのためには時代状況や人々の意識に応じた伝道方法を工夫し、伝わるものにしていかなければなりません。このような願いをこめ、令和3年・2021年の立教開宗記念法要において、親鸞聖人の生き方に学び、次の世代の方々にご法義がわかりやすく伝わるよう、その肝要を「浄土真宗のみ教え」として示し、ともに唱和していただきたい旨を申し述べました。

 

 浄土真宗では蓮如上人の時代から、自身のご法義の受けとめを表出するために「領解文」が用いられてきました。そこには「信心正因・称名報恩」などご法義の肝要が、当時の一般の人々にも理解できるよう簡潔に、また平易な言葉で記されており、領解出言の果たす役割は、今日でも決して小さくありません。

 

 しかしながら、時代の推移とともに、「領解文」の理解における平易さという面が、徐々に希薄になってきたことも否めません。したがって、これから先、この「領解文」の精神を受け継ぎつつ、念仏者として領解すべきことを正しく、わかりやすい言葉で表現し、またこれを拝読、唱和することでご法義の肝要が正確に伝わるような、いわゆる現代版の「領解文」と言うべきものが必要になってきます。そこでこのたび「浄土真宗のみ教え」に師徳への感謝の念を加え、ここに新しい「領解文」(浄土真宗のみ教え)として示します。

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南無阿弥陀仏

「われにまかせよ そのまま救う」の 弥陀のよび声

私の煩悩と仏のさとりは 本来一つゆえ

「そのまま救う」が 弥陀のよび声

ありがとう といただいて

この愚身をまかす このままで

救い取られる 自然の浄土

仏恩報謝の お念仏

 

これもひとえに

宗祖親鸞聖人と

法灯を伝承された 歴代宗主の

尊いお導きに よるものです

 

み教えを依りどころに生きる者 となり

少しずつ 執われの心を離れます

生かされていることに 感謝して

むさぼり いかりに 流されず

穏やかな顔と 優しい言葉

喜びも 悲しみも 分かち合い

日々に 精一杯 つとめます

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 この新しい「領解文」(浄土真宗のみ教え)が僧俗を問わず多くの方々に、さまざまな機会で拝読、唱和いただき、み教えの肝要が広く、また次の世代に確実に伝わることを切に願っております。

 

令和5年(2023年) 1月16日

龍谷門主 釋 専如