令和 これからの時代も

昨日より令和を迎え、朝参りの際に、参拝記念でどら焼きをお配りしました。

令和の時代も技術革新やグローバル化は益々進み、多様性を増していくことでしょうが、一方でいつの時代も変わらぬものもございます。

 

4月13~15日に本山で営まれた春のご法要に引き続き、ご門主がご親教(法話)を述べられましたので、今回はその全文を掲載いたします。

「本日は、立教開宗記念法要にあたり、ようこそご参拝くださいました。立教開宗記念法要とは、親鸞聖人が浄土真宗のみ教えを顕かにされたことを記念する法要であり、これをご縁に、私たちにみ教えが伝わっていることをあらためて味わわさせていただきたいと思います。さて、本年1月9日に「親鸞聖人ご誕生850年立教開宗800年についての消息」を発布いたしました。2023年は親鸞聖人のご誕生850年に、その翌年は主著である「顕浄土真実教行証文類」いわゆる「教行信証」を著されて、浄土真宗のみ教えを説かれてから800年の記念すべき年となります。

本願寺では、2023年令和5年3月から5月に、5期30日間にわたり、親鸞聖人ご誕生850年並びに立教開宗800年の慶讃法要をおつとめすることになりました。この法要をおつとめすることができるということは、親鸞聖人がみ教えを説かれて以来約800年にわたって、今日の私たちにまでみ教えが連綿と受け継がれてきたということを意味します。

親鸞聖人は、私たち人間の本質を、自己中心的な凡夫であると見抜かれました。そして、その私に向けられた阿弥陀さまのご本願と、それに基づくおはたらきを顕らかにされました。

今から約2500年前に仏教を説かれたお釈迦さまは「諸行無常」や「諸法無我」という、この世界の真理を明らかにされ、それを自分のこととして受け容れることができないために、私たちは悩み苦しむ人生を送っていると示されました。阿弥陀さまはこのような私たちを、そのままの姿で救い、さとりの世界へ導こうとはたらき続けてくださっています。

自己中心的な思いにとらわれ、悩み苦しむ私たちの姿は、いつの時代においても変わることはありません。ですから親鸞聖人が説かれたみ教えも、絶えることなく今日まで受け継がれ、それはこれからの時代も変わることはありません。

私たちは、これからもみ教えを聴聞するとともに、宗門総合振興計画の取り組みを進め、多くの方にみ教えを伝え、来たるべき親鸞聖人ご誕生850年並びに立教開宗800年の慶讃法要をお迎えいたしましょう。本日は、ようこそご参拝くださいました。」