秋季彼岸会法要

秋の彼岸入りを迎えました。

日中に暑さが残るものの、朝晩が過ごしやすくなり境内の萩が咲き、秋の気配を感じられる頃となりました。

23日(土)午後2時より秋季彼岸会法要がお勤めされます。読経後に法話を予定しております。(茶菓子付き)是非、ご参拝ください。

 

境内の萩の写真を載せましたが、萩を見て美しいと思うか、風に吹かれる細枝を弱弱しいとみるか、はたまた駐車するのに邪魔だと見るか、人それぞれかと存じます。

仏教には「一水四見(いっすいしけん)」という言葉があります。同じ一つのものでも、見る側によって、いろいろ異なって見えること=同じ「水」を見る場合でも、心の持ちようや立場によって四つの様相があることをいいます。

人間が「水」を見れば普通の水であっても、魚にとっては自分たちの棲みかであり餌を求める生活の場。天人には宝石で飾られた輝きを放つ池。餓鬼には濃血で充満した河と見えたり飲もうとした瞬間に火に変わりからだを焼き焦がす苦しみの存在と見えるのです。

互いの異なる立場や見解をただ主張するだけでは諍いが生じ、お互いを傷つけ苦しみあう結果になりかねません。

自分の感情をなくすことは不可能であっても、ものごとをあるがままに見て、お互いを尊重し寛容な心であれたらと思うことです。