供華〜お花をお供えする意味〜

強い台風が各地に爪跡を残して行き過ぎました。

被害にあわれた方々には、心よりお見舞い申し上げます。


さて、今日は供華について少しお話をいたします。

本堂には勿論お花をお供えしてございますが、各ご家庭のお内仏にもお花をお供えされてることと思います。この「仏さまにお花をお供えすること」が「供華」で、二つの意味があります。


一つ目の意味は、仏さまのお徳であるお慈悲、やさしいお心を讃えることです。

そのため、トゲがある花や毒のある花、悪臭を放つ花はお供えしません。また、仏さまのお心は作り物ではなく本物であるため、造花もお供えしません。


生花をお供えすると、枯れてしまうのに気を付けないとなりませんが、ここにこそ二つ目の意味をお味わいください。


二つ目の意味は、お花を通して移り変わる「いのち」に触れることなのです。これが仏さまの教えを聞くことにも繋がっていくのです。


仏さまが、いつも私たちにやさしいお心を向けながら、いのちの本当の姿を教えてくださっているから、お供えしたお花は、仏さまではなく私たちの方を向いているのです。